Love☆Situation〜恋する乙女に送る物語〜
「あ、いや・・・・違う。本当に何も見てないんで」
見ていないと言えば嘘になる。
でも、興味はない。
ただただ、人間の本能に促されて・・・
「嘘ばっかり。ガッツリ見てたじゃん」
そう言われちゃえば、本当なんだけど。
「違います。誰があなたたちの・・・」
「あなたたちの、なに?」
・・・・・・・・・しまった。
口を滑らせてしまった。
「いえ、何も。じゃあ、あたしはこれで」
早くこの場を立ち去りたい。
「おい、ただで済むとは思うなよ?高瀬奈々ちゃん」
「なんで、名前・・・」
名前を知られてる・・・
「そりゃ、奈々ちゃんが有名人だからだよ」