ボクの震動、キミの鳴動。
「・・・・・じゃあ、ウチラも帰るね。 広瀬はシゴトあがる前に関屋さんを病室に送って差し上げなさいね。 くれぐれも病室で変な事しない様に」
サヤ子さんがオレらに小さく手を振りながら言った。
「しませんよ!!」
千夏が顔を赤くして言い返す。
「・・・・・・・しなかったけ??」
焦る千夏が面白くて、ちょっといじめてやる。
「・・・・・・やっぱしたんだ。 うらやまし。 オレ、そーゆーのDVDでしか見たことないわ。 まじであるんだ。 まじなんだ・・・・。 ・・・・サヤ子もあるの??」
何故か、千夏よりも青山の方がデカイダメージを食らったらしい。
「ないよ!! ワタシはナイ!! ・・・・・しかし、広瀬が・・・・。
冗談のつもりがまじだったとは・・・・・。 ワタシも、そーゆーの、DVDの世界だけだと思ってた。 まさか広瀬がねぇ・・・・」
サヤ子さんがチラっと千夏に目をやると、今度は千夏が涙目でオレを睨んできた。
「・・・・・ごめんて」
とりあえず謝ると
「ホラ広瀬さん、彼氏さんが『バラしてゴメン』って謝ってるんだから、怖い顔してないで許してあげて」
青山が余計でしかないアシストを入れた。
サヤ子さん、爆笑。
「翔太、もう帰ろう。 ウチラ、多分超邪魔者だから」
サヤ子さんが笑いながら青山の服を引っ張った。
オレも広瀬もこれ以上余計な事を言われたくない為『そんな事ないですよ』とも言わず、2人を見送る。
青山は、まだオレたちのエロ話を聞きたいようで『関屋くん、今度またじっくり』という言葉を置いて帰って行った。
「・・・・・・・・じゃあ、病室帰ろっか」
広瀬がオレの後ろにまわる。
「うん」
病室に帰ったら、広瀬に聞いて欲しい話があった。