ボクの震動、キミの鳴動。





「ダメだぞ!! 瞬!! 朝倉先生はダメだ。 顔は確かにものすごく可愛いが、口が尋常じゃなく悪い!!」




さすが、兄弟。 瞬の兄ちゃんも何かを感じ取ったらしく、さっきまでメソメソしていたくせに、突然焦った様子で瞬と加奈子の妹に近づいた。





「うーわー。 超邪魔」





加奈子の妹が、その超絶可愛い顔を歪ませて瞬の兄ちゃんを見た。





歪ませたところで、崩れもしない可愛さのコイツはまじで本物だ。






「むしろ、そっちだろ。 オレ、家族だし居て当然だろ」





瞬の兄ちゃんが言い返す。





「細かッッ。 うざッッ。 隅っこで泣いてろよ」






加奈子の妹は、加奈子より顔がキレイで加奈子以上に口が悪い。





瞬の兄ちゃんが、瞬にお勧めしたくない気持ちが分からなくもない。





・・・・・・が、何故か憎めない。





やはり、可愛いって得なのだ。
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