ボクの震動、キミの鳴動。





「なるほど。 じゃあ、翔太に数学教えてもらうといいよ。 ね??」





サヤ子さんがやっと少し笑ってくれて、青山に同意を求めた。





「サヤ子もお得意の英語教えてやれよ」





青山が頷きながらサヤ子さんの背中を軽く叩いた。





「いやー・・・・。 ワタシ、保健室教員だから・・・・」





「サヤ子センパイ、お願いします!!」





困り顔のサヤ子さんの腕を千夏が掴んで頼み込む。





「・・・・・・期待に添えないカモよ??」





サヤ子さんはきっと、頼まれ事を断れないタイプなのだろう。





千夏の頼みを飲んでくれた。







「・・・・・・じゃあ、オレ、世界史教えよっか??」







瞬の兄ちゃんが親切心を出してきた。





・・・・・・が






「・・・・・・イヤ、3教科でイイんで、世界史はイイ」






瞬の兄ちゃん、オレに国立を目指せと言うのか。





国立なんか目指してたら、1浪じゃ利かねぇ。





誰か、あと国語教えてくれるヤツいないだろうか。







・・・・・・あ、加奈子の妹!!







加奈子の妹に視線を送ると








「教えましょうか?? 家庭科」







加奈子の妹が、にっこり笑ってオレを見た。









使えねぇー。
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