ボクの震動、キミの鳴動。
広瀬の思い通りになるのが、なんか気に食わない。
「もうリハビリ行かねぇから。 絶世の美女もいなかったし。 オレ、嘘吐かれんの、いっちゃん嫌いなんで」
自分で言ってて吹き出しそうになった。
何なんだ、この中学生カップルのケンカ文句は。
さすが寝起き。 頭が働かない。
「あそこにいる女性はみんな美女です。 失礼な事言わないでください。 今日もリハビリ頑張りましょう!!」
広瀬・・・・・。 やっぱりコイツの返しはつまらなすぎて腹が立つ。
「関屋さん、起き上がれる様になったし、もう少ししたら自分で排泄出来る様になりますよ」
広瀬はきっと、オレが喜ぶであろう情報をくれたつもりだろう。
でも
「朝飯の時によく言ったな、オマエ」
広瀬に白い目を向ける。
正直、オレはそんなに繊細ではない。
別に、カレー食ってる時にウンコの話されても全然気にしない。
が、とりあえず広瀬が感に障るため、おとなしくさせようといじめる。
「・・・あ。 失礼しました。 この話はまた今度先生からしてもらいましょう」
思惑通り広瀬は『しゅん』となったが、『また今度』等と言われると気になってしまう。
「言いかけたなら今言えよ。 気持ち悪い」
「いいんですか?? これからゴハン食べるのに」
広瀬、どんな汚ぇ話をするつもりだよ。