ボクの震動、キミの鳴動。




「・・・・・すいませんでした」





広瀬が伸ばしていたハズの布団を握りしめながら頭を下げた。






「何の謝罪?? 『歩けないオレを馬鹿にして面白がってスイマセン』って事??」






もう止まらない。





沸々と怒りが次から次へと溢れ出す。





「『自分が好きになった人が歩けなくて良かった』なんて、看護師が・・・・人間が言って良い事の訳がない。

嫌な思いをさせてしまって、申し訳ありませんでした」





広瀬は頭を下げたまま、上げようとはしない。






広瀬が握ったままの布団に、どんどん皺が寄る。





広瀬は、オレを馬鹿にしていたワケではないのか??





「・・・・・オレの『歩けない』以外に好きなトコ、ドコ??」






「・・・・・わかりません。 ごはんですよに喜んでくれて、一緒に泣いてくれて・・・・・嬉しくて、もっと一緒に居たいなって思いました。 でも、いくらシゴトでも嫌がられてるのに関屋さんの傍にいかないといけないのは・・・・結構ツライです」

















思わず、広瀬の頭を撫でてしまった。
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