ボクの震動、キミの鳴動。




………くそうぜぇ。




オレは、くそつまらない事をさも『面白いでしょう』と言わんばかりに話をする人間が、昔から大嫌いだ。






「リハビリしたら、オレの足は動くようになんのかよ」





寝たふりを続けてればいいものを、イライラのあまり口を開いてしまった。





「関屋さんって、シゴト何してるんでしたっけ??」





そしてオレの質問をシカトしやがるし。





コイツ・・・・まじでうぜぇ。





「SEだけど、それが??」





「じゃあ、足はそんなに重要じゃないじゃないですか」





何言ってんだ、コイツ。




SEに足が必要ないとでも言いたいのか??




足が必要ないって思ってる人間が、この世の中のドコにいるっていうんだよ。





「・・・・・ふざけんな」





枕を抜き取って広瀬に投げた。




リハビリをしていない、起き上がれもしない上半身で投げた枕は、力なく、しかも広瀬とは違う方向に飛んでいった。





「・・・・・・ふざけてませんよ。 歩けなくても問題ないおシゴトで良かったと思いました」





そう言いながら、広瀬は枕を拾い上げオレの頭を持ち上げると、それを差し込んだ。





枕もまともに投げれない。






情けなくて、恥ずかしかった。
< 7 / 132 >

この作品をシェア

pagetop