幸せの在処

「奈々美からお願いされたの初めてだし。初めてというか、自分のやりたい事を言ってくれたのが嬉しかったの!」


自分のやりたい事…?


今まで、そんな事を由奈にお願いしたこともなかったのか。


いつでも決断を他人任せにしていた事に気づかされる。


他人に合わせる事を一番に考えてた。


だって…



「奈々美はいつも誰かに合わせるから。私にいつも合わせてくれるから。それが時々、すごく心配になって。だから、嬉しい。」

「由奈…。」


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