幸せの在処
相川くんだった。
一気に顔が火照るのを感じた。
そんな…
こんな雰囲気の人じゃなかった。
もっと冷たくて、悲しそうで…。
こんな明るい性格の持ち主には見えなかった。
「な、何かの間違いじゃない?」
そう言った私の声は震えていた。
今日、初めてあったと思っていた人が、あの人だったなんて。
そんなのあり得ないと思った。
でも…、
「いいや、君だよ。赤いチェックの傘でしょ?」
ーードキッ!!
傘の柄まで…。
それじゃあ、やっぱり…。