幸せの在処


でも、これだけはわかる。


「じゃあな、奈々美。きっと、また会うはずだ。」

「……。」


私と相川くんは似てる。


きっと同じような悩みを持ってるはず。


でも、その悩みは相川くんのほうが大きい。


去っていく相川くんの背中は、どこか淋しそうだった。


「またね、のぶ。」


きっと、また会うはずだ。


私もそう思うよ。

< 34 / 106 >

この作品をシェア

pagetop