幸せの在処


「おはよう。買い物?」

「あぁ。朝飯。」


そう言って、テーブルの上に袋を置いたのぶ。


そしてそのまま、手を子猫の方へと伸ばした。


その手に擦り寄る子猫を見つめ、なんとなく流れる時間に身を委ねた。


「ねぇ。」

「ん?」

「その子の名前なんだけど、決めてくれない?」

「名前かぁ。」


う〜ん…と言いながら考えるのぶを見て、ちょっと笑えてくる。


こんな真剣に考える事もあるんだなぁ。


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