幸せの在処



「何やってるんだろ…バカじゃん。」


誰もいない石段。


もう一本傘を持って、私は来ていた。


だけど、彼はもういない。


きっと待ち合わせしていた人が来たんだろう。


なんだ…。


来なくても良かったんだよ。


それなのに、なんで私は…?


理解出来ない、私の行動。


何をしに雨の降る外に出たのか、謎。


なぜ、彼に傘を持って行こうと思ったのかも、謎だった。


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