だってボクらは、生きている。~ギャング・エイジ~(脚本)
18. 橋の上
風が強くなっている。
オサムN「昼過ぎだというのに空は雲に覆われて薄暗く不気味だった。
けれど僕はそんなことを気にすることできずにただ、走っていた。
病院から抜け出したマアサは裸足なのに追いつけないくらいに速く、
僕は何度もあきらめそうになりながらも、そうすることはできなかった。
ハトばぁのためにとかモモカのためにとかじゃなく、自分のためにマアサをたすけたかった」
雨が降り出す。
オサムN「見慣れた景色になった頃、雨が降り出した。
学校の前を、商店街を、トンネルを抜けて僕の家を、マアヤの家を通り過ぎて、
あの川へたどり着いた時には夕暮れに響く音程の狂った曲が雨の強くなった橋の上でも聞こえた」
オサムN「昼過ぎだというのに空は雲に覆われて薄暗く不気味だった。
けれど僕はそんなことを気にすることできずにただ、走っていた。
病院から抜け出したマアサは裸足なのに追いつけないくらいに速く、
僕は何度もあきらめそうになりながらも、そうすることはできなかった。
ハトばぁのためにとかモモカのためにとかじゃなく、自分のためにマアサをたすけたかった」
雨が降り出す。
オサムN「見慣れた景色になった頃、雨が降り出した。
学校の前を、商店街を、トンネルを抜けて僕の家を、マアヤの家を通り過ぎて、
あの川へたどり着いた時には夕暮れに響く音程の狂った曲が雨の強くなった橋の上でも聞こえた」