だってボクらは、生きている。~ギャング・エイジ~(脚本)
  オサムが橋の上で荒い息をしながらマアサに追いつく。





オサム「………返せよ………」





オサムN「やっと追いついた橋の上で、息も乱さずに振り向いたのは、マアサのようでマアサではなかった。





荒い息を落ち着かせて僕は彼女にもう一度言った」





オサム「―――マアサを返せよ」





モモカ「もう遅いよ。オサム」





オサムN「そう言った声はマアサの声ではなかった。雲と山に囲まれて薄暗くてその表情までは見えなかった」





モモカ「私とマアサはもう一つになり始めているんだよ。





自殺した女の霊や動物の霊を取り込んで強くなったみたいに、マアサの魂も私が喰ってやるんだ」





オサムN「彼女の表情は普段のマアサとは違い、不気味に笑っていた」





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