だってボクらは、生きている。~ギャング・エイジ~(脚本)
8. ハトばぁの家
オサムN「僕らは少し荒れたハトばぁの畑を通り過ぎて雑草が真夏の太陽に照らされて元気に伸びている庭を通り抜けた」






  ハトの鳴き声。






マサノリ「この前の葬式の後に息子がこの山ごと売りたいってうちの父ちゃんに言ったんだって」






  マサノリ、鍵を取り出す。






マサノリ「小さい頃から二人は仲良かったから、オモイトドマラセ? ようとしたんだけど、もう何のミレンもないからって。―――姉ちゃんが言ってた」






  古い引き戸を開ける。






マサノリ「家具もそのまま。ここにある物は何一つ持っていかなかったんだって。………ハトばぁさ、嫌われてたのかな?」





オサム「ずっと一人だったよな。孫のこと聞いても、またいつかなぁ、なんて話してくんなかったし」





マサノリ「なぁ、オサム。それが何でか知りたくないか?」





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