恋色 -こいいろ-
 今だけ距離をおこう。
 そうしないとまた変な噂ながされてしまうかもしれないし・・・。」
「別に距離をおかなくたっていいんじゃないか?」
「でも今は、距離をおいたほうがいいと思うの。
 私だって距離をおくなんてことしたくないよ。
 私自身の整理もしたいの。
 だから、そうしよ。」


「・・・うん。わかった。」

「じゃあね辰也。私の話を聞いてもらうためにわざわざきてくれて
 ありがとう。」
「うん。大丈夫だよ。
 じゃあね遥。」
「うん。
 明日からあんまり話さないようにしよ。」

ドアに向かって歩く辰也を見送った。




辰也がドアから出て行った後、
私の目から大量の涙がこぼれおちた。


なんで涙が出るんだろ・・・。
じぶんがいったのに・・・。


不思議と大量の涙が溢れ出る。


なんで距離をおこうなんていったんだろ?
こんなにすきなのに。
こんなに離れたくないと思っているのに。

辰也もきっと距離をおこうっていわれて
困惑したんじゃないかな。


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