Dream
「………」
私は、悠の顔が赤い事に気付いた。
「悠?顔、赤いよ⁇」
「えっ……あ、あぁ。きっと暑いんだ。ずっとこれ着てたから」
そう言って、悠はパーカーを脱いだ。
私はふと、不思議に思った。
いつもの悠と違う。
いつも私にイジワルする悠じゃない。
「真梨、飛行機何時?」
「えっと、12時」
「マジ?じゃあ一緒だ」
悠が笑って言った。
その笑顔に、なんかホッとする。
「ホント?よかったぁ。また迷う事になるなんてイヤだもん」
初日の事を思い出して言った。
あれは、本当にお世話になったな。
大塚さん。
すると、悠が笑い出す。
「マジで⁈お前、迷ったのか⁇」
「///だ、だって!初めてで、しかも1人だったんだよ⁈」
これで方向音痴とか思われたらサイアク!
私は必死になって言う。
「あーっ、おかしい!」
悠が、お腹を抱えて笑っている。
でも1つだけいつもと違う。
…………いつものあの、イジワルな笑い方じゃなかった。