赤い薔薇の下で【六花の翼コラボ】




まりあは、自分と神無が教室を出る直前の行動を思い出し――



「……あ」



――神無の机にあった『薔薇』を見ていた時に時刻に気付き、持っていた『薔薇』を二つとも自分の席に置いたのを思い出した。



「ご、ごめん。勘違いだった」



まりあは慌てて手を振り、謝罪を述べる。


清良は気にするなという風に笑うと、再び口を開いた。



「……まぁとにかく、校章が二つあったから困ったの。

『under』の書かれた校章だけだったら、すぐに持ち去っても


『誰かが間違えて置いたのかな』


くらいにしか思われない。けど、『under』の方だけ持ち去っていたら…何か意味があるかも、って思われるかもしれない。

考え過ぎって思われるかもしれないけど、そこまで予測したのよ」




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