赤い薔薇の下で【六花の翼コラボ】
そこに納められているのは、ブラウンの髪と瞳を持った、どこか儚げな印象を持つ少女――…
「………コートニー」
イギリスに置いてきた最愛の恋人を思い出したオーリィは、ふと足を止めて空を見上げる。
『……そや。俺もアイツに校章送ったろ』
ついでに、手紙も書こう。
こっちで元気にやっている事。賑やかな友人達の事。
……好きな相手に校章を送る意味も、もちろん忘れずに書かなければ。
オーリィは、コートニーが手紙を受け取った時の反応を想像しながら、首元の校章を制服から外した。
そして。
青い空に放り上げられた
赤い赤い薔薇の下
オーリィは、幸せそうに微笑んだのだった。
完