わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
弐漆
わたしも、なにか言わないと。

でも、言いたいことが多すぎて…

何を言っていいのか、言葉が出てこない。

彼に言い残した言葉。
あまのじゃくなわたしだけど…

彼に言わないと…

いま、伝えないと後悔する言葉。

涙ながらに、ようやく言えたセリフ、

「わ、わたし…」

次の言葉が…

頭ではわかってるのに、

音になかなかできない。
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