わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
携帯が彼の顔に当たる。

ドスッ…

鈍い音がした。


あっ、

と思ったが彼が顔をおさえたすきに、

ドアに走りそのまま非常階段を降りる。

追いかけてくる気配はない。

わたしは、マンションを出た。


走りながら一度だけ、家を振り返った。

窓からわたしを見てる

彼の姿がそこに小さくあった。
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