わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
頭のなかがはっきりするにつれ、

彼との思い出が…

雪崩のように、押し寄せてきた。

昨日あったのは、現実?

認めたくない自分がまだいた。
未練たらしいな。

寝る前にはちゃんと彼に誓った、
いい子にしてたのに。

どっちがほんとの自分?

…きっと、どっちもわたし。

この矛盾が、人間なんだ。

わたしは、そばにあった携帯に…

手を伸ばし彼の番号にかける。
条件反射のように身体が動いた。

当然のように…

留守番電話になって、

彼の声が流れてるだけ。
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