わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
漆
あの後ろ姿は…
いつも、この席から眺めてた背中。
昨日、見たのと同じ背中だった。
でも、声が違う。
彼の声は、こんなに低くない。
こんなに乾いた声色じゃない。
いつも、聞いてたから…
間違えるわけないはず。
背中がゆっくり回りはじめて、
その横顔が見えた。
そこにあったのは…
間違いなく、彼の顔。
彼は立ち上がって、
こっちにゆっくり近づいてくる。
いつも、この席から眺めてた背中。
昨日、見たのと同じ背中だった。
でも、声が違う。
彼の声は、こんなに低くない。
こんなに乾いた声色じゃない。
いつも、聞いてたから…
間違えるわけないはず。
背中がゆっくり回りはじめて、
その横顔が見えた。
そこにあったのは…
間違いなく、彼の顔。
彼は立ち上がって、
こっちにゆっくり近づいてくる。