わたしは彼を殺した、そして彼に殺される

「あいつまた、邪魔しやがって」

ビリビリッ。

指輪に電流が流れた感覚。

思わず手を開いてしまう。

あっ、落ちていく。

指輪に必死に手を伸ばす。

体重が前にかかる。

指輪をまた掴んだ!

と、同時にわたしの
身体のバランスが崩れる。

「そんな、ボロボロのがらくたにバカなやつ。じゃな」

がらくたじゃない。

あなたがくれた…

これはわたしの宝物。
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