わたしは彼を殺した、そして彼に殺される

もう、あの世に帰ったの…かな。

あれだけ怖い思いをして、

殺されそうになったのに…

ふっとため息がでた。


いつものように通学。

何も変わらない日常。

ここまでは…

教室に入ると、目に飛びこんできた。

彼の席。

そこには花瓶が置かれて、

花が添えられていた。

改めて、彼が死んだことを実感。

授業中も、彼の席をぼんやり眺める。

また、彼が現れないかな…

あんなことがあったのに

どこかで期待する自分がいた。
< 52 / 130 >

この作品をシェア

pagetop