わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
女って怖い…

今のわたしも怖かったから走り去ったの?

女のことは、全部わかってる風なセリフだけ言い残して。

まるで評論家みたいな、他人ごと。

わたし、あなたに愛されてるの…?

モテる人の頭の中ってよくわからない。

なんか、しんどいな。

わたしは、とぼとぼ廊下を歩いて
下駄箱に向かった。


次はこれか…


靴がない。

代わりにあったのは、

【人殺し】

と書かれた紙きれ。


これも、やつでなくあの子なんだね。

もう、探すのもめんどくさい。

わたしはそのまま裸足で校舎を出る。

どこからか、視線を感じた。

もちろん、あいつじゃない。

いくつもの目が、笑いながら見てる。
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