わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
拾肆
翌日、わたしはいつも通り…

制服に着替えて、 行ってきます、
と言って家を出た。

いつもと違ったのは…

左の薬指にあの指輪があったこと。

と、家を出て学校と反対の方向に
歩いていたこと。

死ぬ決心は…

一晩、寝ても変わってなかった。

ただ、その前に行きたい場所が
あったんだ。


冬のこの時期は、さすがに人もまばら。 しかも平日だし、当たり前か。

わたしは、あのときのベンチを探す。

あ、あそこっ。

わたしは、ひとりベンチに座る。
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