わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
弐拾
家の前に戻ると、あの人が待っていた。

わたしを見つけると…

急いでこっちに走ってきて、

「大丈夫だった??」

と心配そうに言う。

「ん? 大丈夫だよ。どうして?」

彼は、ちょっといい、と言って
わたしを近くの空き地に連れて行った。

彼は深刻そうな顔で、
わたしを見ながら…

「実は…あいつのことなんだけど」

と言って、話を始めた。

その内容は…

わたしの体験したことと同じだった。
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