月とドーナツ【短編】
それからの僕は明かりもない部屋で、とてつもなく長い時間を過ごしたんだ
奴が多目に置いてったご飯も水も、もうとっくに無かった
ああ、体が重いな…
思う様に動けないよ
喉もカラカラだ
暗い部屋にほんの少しだけ明かりがさし込む所があった
カーテンの隙間から、その明かりを見ると
丸いものが浮かんでいた
ああ、あれ知ってるよ
確か…月だ
何だ、月ってドーナツみたいだな
少し欠けてる
まるで彼女がかじったみたいだ…
その瞬間、考えない様にしていた彼女の笑顔が浮かんだ
途端に、体から力が抜けて、段々と視界も暗くなってきた
本当にもう彼女に会えないのかな
僕は会いたいよ
会いたくて会いたくて
仕方がないよ…
僕はそのまま、目を閉じた
奴が多目に置いてったご飯も水も、もうとっくに無かった
ああ、体が重いな…
思う様に動けないよ
喉もカラカラだ
暗い部屋にほんの少しだけ明かりがさし込む所があった
カーテンの隙間から、その明かりを見ると
丸いものが浮かんでいた
ああ、あれ知ってるよ
確か…月だ
何だ、月ってドーナツみたいだな
少し欠けてる
まるで彼女がかじったみたいだ…
その瞬間、考えない様にしていた彼女の笑顔が浮かんだ
途端に、体から力が抜けて、段々と視界も暗くなってきた
本当にもう彼女に会えないのかな
僕は会いたいよ
会いたくて会いたくて
仕方がないよ…
僕はそのまま、目を閉じた