月とドーナツ【短編】
奴の話によると、一時は本当に危なかったらしい

けれど、奴は意識のない彼女にひたすら話し掛けたらしい

僕の話をね

話しているうちに奴は、ふと思った疑問を彼女にぶつけた

『なあ?一体、俺とコタローのどっちが好きなんだ。教えろよ…答えてくれよ…』




『コタ…よ』

微かな声で彼女が言った
驚いている奴に彼女は更に続けたらしい

『でも、愛してるのは…あなたよ…』





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