月とドーナツ【短編】
まあ、そのお陰で僕はかなりの知識を得る事が出来たんだ

ただ、初めてテレビを見た時は驚いた

次から次へと色んな奴等が僕に話しかけてくるだろ?

内心、いつ襲いかかってくるのか気が気じゃなかったよ

ましてや、ラジオに関しては姿すら見えないのに声はする

威嚇しようにもどうにもならなかったよ

今でこそ、僕の大事な情報源だけど慣れるまで本当に気が休まる事がなかったんだ

だから、彼女が家に帰ってくる頃にはいつだってぐったりしていたよ


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