甘い姫のスパイス達
んん…今日は最悪なパターン
私は腰を下げて
もう一度お願いをする
「気を悪くしてすいません
ですが…閉店ですので…
まだ最後まで言う前に…
体が冷たくなるのを感じた
すると髪から雫が落ちる
あぁ…お酒、かけられたんだ
「うっさいのよ!」
あぁもう…なんでこんな
なんか無性に泣きたくなって
お酒で濡れてしまった服を
ぎゅっと握りながら
涙を堪えた
周りのホストたちも
唖然とその光景を見てる
「チッ、大体あんた誰?
こんなブスで小汚ないくせ
ここにいるなんて馬鹿じゃない。
さっさと出ていきな…
「その辺にしていただけますか
姫。それでは可愛い顔が
台無しです。
今日は申し訳ございません。
ですがこれに懲りず、
またご来店してください」