甘い姫のスパイス達
*莉亜side


「じゃあ、行こうか」



ブレスレットをつけた
手を見ていた視線を遥斗さんに
向けて小さく頷いた



そして遥斗さんの
車に乗り込む



「どこに行くんですか?」


「どこがいい?」



遥斗さんから誘ってきたのに
そう聞かれて軽く首を傾げた


「あの、お仕事は…」

「今日は二部なんだよ
夜2時から朝まで」



今はまだ5時30分
でも夜中から仕事なら
家でゆっくりしたらいいのに


なんて思いながら
どこに行くかを考えた


「行きたい場所、
お金かからないとこがいいです」


お金もないし
遥斗さんにつかわせるのも
絶対に嫌だ



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