REALWORLD
自信過剰だわ、と思う。
どこから来るものなんだろう?
同時に、どうして自分はあの人の下で働いてるのかと考える。
…答えなんて決まってるけど。
それが私に求められたことだから、ただそれだけ。
嫌い、
嫌い、
嫌い。
今日も生徒会室に入る前にいつもの呪文を唱える。
「おはようございます」
「おはよう」
「うっす」
生徒会の先輩たちに軽く会釈をして、向かうは会長席。
待っているのは書類を手にして珍しく仕事に手をつける向井先輩。
「おはようございます」
「おはよう」
嘘くさい笑顔を顔に張り付けた向井先輩を見つめた。
…好きではない。
だけど、いなくなってほしいとも思わない。
「奏?」
「先輩、大嫌いです」
唐突な一言に向井先輩は笑って言った。
「なかなか熱烈な愛の言葉だね」
上等、よ。