シアワセ
わたしはその夜、生まれて初めて野球中継を観た。

版神対ヤクルタ

仁宮球場

2日目の試合。明日が最終日らしい。

規由選手は…今日は出てないみたい。喜多って投手が投げてる。

あ〜!打たれた…外野…だっけ、頑張れ!!

間に合うかな?あぁ倒れた…ダメか…

─────捕ったぁ!

『うそ、やったぁ!!!』

わたしは1人で大はしゃぎした。

テレビの中では外野席にいる人達がレプリカのユニフォームをきて選手を応援してるいる。

もちろん、今はみんな凄く喜んでいる。

───楽しそう。

明日わたしはあそこにいるんだ。
楽しみだなぁ…

純也もメールで大喜びしてる。
「勝ったな!↑↑この調子で明日も勝とうぜ!!明日はいよいよ規由の登板だ!」

「うん!絶対勝とう☆規由明日なんだ♪最初からずっと探しちゃったよ…(笑)明日ゎホント楽しみ!ぢゃぁまた明日ね(^^*)」

親友以外の人にこんなに素直になったのは初めてだ。
「おう!俺も楽しみだよ。また明日な☆」


返信されたメールの「また明日」という言葉が嬉しくて、自然と笑みが零れた。




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