別の手を選んでも(短編)
「ちゃっちゃと、委員とか、班もきめてしまうぞ。
席はなれていいから、話し合え」
担任の声にしたがって、みんな、席を立ち始めた。
そ、そんないきなり。
私、どうしたらいいの?
もうすでにグループができているところもある。
入りづらい。
声をかけづらい。
あたりを見回して、席に座ったまま、動くことが出来ない。
・・・前の学校じゃ、クラス替えとかあっても、こんなことなかったのに。
必ず、何人かは知っている友達がいたから・・・こんな心細い気持ちになることなんてなかったのに。
一人。泣きたいほど、一人だって、このときは思ったんだ。
かたんと、音がして、私は顔をあげた。
「?」
「山本さんだっけ? さっき、めちゃくちゃ緊張してただろ?」
いいながら、私の前の席に座った男の子。
座っているけど、背が高い。長い足をもてあますように、通路に投げ出している。
少し茶色がかった髪は、染めてるのかな?
窓から射す、太陽の光に、きらきらとまぶしいよ。
席はなれていいから、話し合え」
担任の声にしたがって、みんな、席を立ち始めた。
そ、そんないきなり。
私、どうしたらいいの?
もうすでにグループができているところもある。
入りづらい。
声をかけづらい。
あたりを見回して、席に座ったまま、動くことが出来ない。
・・・前の学校じゃ、クラス替えとかあっても、こんなことなかったのに。
必ず、何人かは知っている友達がいたから・・・こんな心細い気持ちになることなんてなかったのに。
一人。泣きたいほど、一人だって、このときは思ったんだ。
かたんと、音がして、私は顔をあげた。
「?」
「山本さんだっけ? さっき、めちゃくちゃ緊張してただろ?」
いいながら、私の前の席に座った男の子。
座っているけど、背が高い。長い足をもてあますように、通路に投げ出している。
少し茶色がかった髪は、染めてるのかな?
窓から射す、太陽の光に、きらきらとまぶしいよ。