楓 ―KAEDE―


「じゃあさ、じゃあさっ?どうしてカエデの葉っぱは黄色いの?」


サワサワ。
サワサワサワ…

紺色お空に、
周りの木々の緑色の光。

その中で、
ひときわ輝く、
黄色い元気な光。



『……だめ?』

あまりに元気だからかな?

聞こえなかったカエデの声が、
俺様に届くようになったんだ。



「なんで?だめじゃないよ。ちょーキレイだよ?」

『ありがとう!』


どうして、
小さな小さな樹なのに、
お話出来るのかな?

やっぱり、
元気だからかな?


じぃちゃんがね、
こっそり教えてくれたよ?

俺様とカエデが、
心を通わせて、
お友達になれたからだって。

キズナ?


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