赤い糸のその先は…。


課長の方を見上げると、視線がぶつかって


なんだか私のグチャグチャな心の中を見透かされそうで、怖くなった。


「言っただろ? 俺はお前をずっと見てる。


お前の様子がおかしい事くらい気が付くよ。」


ずっと、見てるって...ストーカーですか。


「今、お前、俺の事ストーカーって思っただろ。」


やばい、私ってスグ顔に出るらしいから気をつけなきゃ。


ちょっと、狼狽えた私の頭を、課長の大きな手がクシャリと撫ぜてくれた。


優しい眼をしながら...、


落ち込みぎみの私を少しだけ、ほっこりとさせてくれた。
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