赤い糸のその先は…。

課長は、私に気を使ってくれたのかなぁ。


確かに、二人のキスシーンに遭遇したのはビックリした。


ただの同級生だと思っていた二人が、


実は恋人同士だと判ったばかりで......混乱した。


だって、お兄ちゃんは、


私が会社での室長の話をしていても、ただ楽しそうに黙って聞いていただけ。


私の話をいつも楽しそうに聞いてくれたから、


私の話す話題が面白いのだとばかり思っていた。


でも、楽しそうに聞いてくれていたのは、好きな人の話題だったからなんだね。


なんで、『ぼくと、彼女は付き合っているんだよ。』って


言ってくれなかったんだろう。


私が、反対するって思っていたのかなぁ。


お兄ちゃんが好きになった人なんだもの、反対するわけがないじゃん。



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