赤い糸のその先は…。
私、佐伯ゆず葉(19歳)は、両親が亡くなってから、
12歳年上のお兄ちゃんと、家政婦さんの雅恵さんと、
雅恵さんの息子である健さんと4人で暮らしている。
雅恵さんは、私が物心つく前から住み込みで働いてくれている家政婦さん。
...というよりも、もう家族みたいな存在になっちゃってる人。
雅恵さんは昔、パパが経営していたレストランで働いていたみたいで、
旦那さんと死別して生活に困っていたところを、
当時、男手一つでお兄ちゃんを育てていたパパに声をかけられて、
まだ小さかった健さんを連れてこの家にやってきたらしい。
健さんは、お兄ちゃんの1つ上で、お互い一人っ子だったから、
兄弟みたいに育ったんだとか。
今じゃあ、兄弟であり、親友であり、信頼しあう仕事のパートナーなんだよね。