赤い糸のその先は…。

フワリと、石鹸の香りに包まれた。


そういえば、課長は起きた後にお風呂に入ったんだっけ。


そんな事を思い出している私って、こういう状況に慣れてきちゃった?


さっきまで離れて座っていたのに、今は隣に座って私を抱きしめている課長。


「俺にプロポーズした小さい女の子がお前だって分かって、凄く嬉しい。」


「......。」


「だから、忘れてやらない。」


そして、おでこに、瞼に、頬に、...最後に唇に優しくキスを落とされた。


「......。」


もう、逃げる気にもならなかった。


感覚がマヒしちゃったみたい。



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