赤い糸のその先は…。

課長と私が、なんで室長(姉貴)が居るの?って顔をしていたみたいで、


「昨日は私も裕也の所にお泊りしちゃったのぉ。うふっ。」


...って乙女な顔で言われた。


「「え?」」


そりゃあ、二人は恋人同士なんだから自然な事なんだけど...。


「裕也君と小百合さんは、結婚する事にしたんですって。」


雅恵さんの一言で、


再び「「えーーーっ!?」」


「ほら、私も32でしょ?いい加減子供を作らないと、

出産と育児が大変になりそうだから。ふふっ」


「ゆずも、王子様を見つけた事だし、これで僕も安心して妹離れができるよ。」


「じゃあ、お兄ちゃんってば、私の為に室長の婚期を遅らせていたの?」


「ははっ、小百合には悪いけど、

今まで僕の一番守るべき存在は、ゆず葉だったからね。」


「室長っ。 ごめんなさいっ。 私のせいで室長の一番きれいな時に

ウエディングドレスを着せてあげられなくって。」


「いやねぇ、私は今でも十分に綺麗なのっ!

女は三十路を過ぎて益々輝くのよっ!」


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