赤い糸のその先は…。

「でもさぁ、来年は結婚ラッシュになっちゃうのぉ?


室長は裕也さんとだしぃ、


麻美ちゃんも、いつの間にか健さんとイイ仲になっちゃってるしぃ、


ゆずは課長とデキちゃいそうだしぃ。」


そして私だけ独り身なのねって、


ユキちゃんがいきなりテンションを下げ始めちゃった。



つい先日、麻美ちゃんが健さんとのお付き合いをカミングアウトした事に加え、


私の初恋の相手が課長だって事を、多少脚色を加えて室長が話したからだ。


だから、ユキちゃんは初っ端からサゲサゲだ。


今日はクリスマスなんだし、もっと楽しい話をしようよ。ねっ。


それに、私と課長は出来てないから...。


「ユキちゃん、大丈夫だよ。私と課長ははそんな仲じゃないから...。」


「何言ってるのぉ? ゆずったら、私に同情しなくてもいいわよぉ。」


同情じゃなくて、ホントに何もないのよ。課長とは。


「そうよ。ゆずちゃん、やっと小さいころの初恋が成就するんじゃない。」


初恋って...、最近まで記憶になかったのに?


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