赤い糸のその先は…。
「そっかぁ、ゆずの身近にはイケメンが二人もいるもんねぇ。
お兄ちゃんの裕也さんと、同居人の健さんかぁ。
洗練された理数系男子って感じの裕也さんと、
ワイルドな格闘家系の健さんだもんね。 私は断然裕也さん派かなぁ。」
ユキちゃんってば、去年のクリスマスに我が家に招待した時の事を
思い出しているんだろうなぁ。
そんな、ユキちゃんの隣で麻美ちゃんも・・・。ポソっと。
「私は、健さんがいいなぁ。」
「「えっ?」」 私とユキちゃんの声が重なった。
ポッって頬を赤らめて、それを隠すように両手で覆っている麻美ちゃん。
イジワル健さんを…? 麻美ちゃんが…? ウソでしょう?
普段おとなしい麻美ちゃんの大胆発言にビックリしちゃって、
ユキちゃんの話題がそれちゃった。
「ん?ところで、イケメンがどうしたんだっけ?」