赤い糸のその先は…。
「いいから、帰るぞ。」
って、そのまま課長の車まで連行されてしまった。
「課長、お泊り道具って持って来てないんですけど...。」
「......。」
無言ですか。 無視ですか。 別にいいですけどね。 ふんだっ。
こうなったら、私も逆ギレしてやるんだからね。
課長の家に着いたら、旅行カバンを渡された。
「姉貴が持ってきた。着替えとか一通り揃っているらしいから。」
室長がこれを?
なに? じゃあ、このお泊りは計画的なわけ?
みんなで、私の気持ちなんかお構いなしに勝手に事を進めようってしているの?
お兄ちゃんも、健さんも、室長も、課長も、
みんな...みんなっ...みんな私の気持ちを置き去りにしたまま...ヒドイっ!
くやしくて、だんだん視界が涙で滲んできた。
涙を落とすのも悔しいから必死に堪えたけど、
溢れてきた涙の量が多すぎて、床にポタリと落ちてしまった。
悔しすぎるよぉー。