赤い糸のその先は…。
そして...二人の行く末を呆けて見ていた私の手を誰かが引っ張った。
「行こう!」
えっ? あなたは、ダレですか?
このまま黙って連れ去られる私ではないですよ?
「ちょっとぉ、なにするんですかっ!」
私はこの童顔のせいで大人しそうに見えるらしいけど、実際はとても気が強い。
目の前の男の人は、そんな私のギャップを見て驚いている様子だった。
「なにって、飲みに行こうよ。」
「行かない。」
「なんで? 女子は俺たちに誘われたら喜んでついて来るけど?」
「はぁ? 自意識過剰なんじゃないですか?」
「きっと、あの二人だって、誘われて喜んで行くに決まってるさ。」
「ばっかじゃないの? ふんだっ」
「いいから、飲みに行こうよ。」
「い・や・だっ。」
強引すぎる相手にブチ切れてしまった私は、
さっきから私の手を掴んで離してくれないその男を、
とうとう投げ飛ばしてしまった。