赤い糸のその先は…。
「ゆずちゃん先輩、凄いっす。」
「いやぁ、また新たな一面に惚れ直しちゃったなぁ。」
それは、幸田君と田辺さんだった。
少し離れたところでは...
出張に行っていた社長と、それに同行していた室長が車の中で目撃していた。
「ゆずちゃんは、男前だねぇ。」
「さすが、健さんに格闘技を一通り教わっただけの事はあるわね。ふふっ」
「コウも一度は投げ飛ばされたことがあるんじゃないのか?」
「ふふっ。さぁ?」
「それにしても、ユキちゃんが他の男に目移りしなくて安心したよ。
やっぱり僕の赤い糸だな。 早くプロポーズした方がいいかな。」
「あら、兄さん。まだしてなかったの?
せっかく、クリスマスにチャンスをつくってあげたのに。へタレねぇ。」
「はははっ、小百合には言われっぱなしだなぁ。」
「私の妹分たちは、私に似てモテるのよ?
早くしないと他の男にとられちゃうわよ?」
「はいはい。頑張ってみるとするよ。室長殿。」