赤い糸のその先は…。
「やだなぁ、悪い事をしたから異動になるって、
ユキは想像力たくましいわね。 まぁ、しいて言うなら、栄転?」
栄転?って...疑問形で言われてもねぇ...
「私だって、今まで可愛がって育てたゆずを企画に取られるのは悔しいわよ。」
そう言いながら、ハンカチで目元を拭う仕草をしている室長は、
「だから、今から私も一緒に企画に行って、
ゆずをイジメないでねって言ってあげるから。」
今、口元がニヤリとしましたけど、なんか面白がっていませんか?
「ゆず、行っちゃ嫌ぁ!!」
...って半泣きで、しがみ付いて私から離れないユキちゃんを
室長が力づくで離してくれて秘書課を離れた。
「まぁ、今日は顔合わせって事で。緊張しなくてもいいわよ。」