赤い糸のその先は…。

「課長に相談した方がいいんじゃないかしら?」


うぅぅ。 やっぱり、話題はそっちに行くんだね。


「私の話はいいよ。 それより、ユキちゃんは社長と付き合うことにしたの?」


何度か、食事に誘われてたけど...。


「それがさぁ、食事に誘われるから会ったりはしてるけど...。」 けど?


「それだけなのさ。」


「えっ?」 それだけ?


「だって、食事が終わったら、家まで送ってくれるだけなんだよね...。」


「そうだったの? 発展家さんのユキちゃんの事だから、


てっきりお付き合いが進んでるって思っていたわ。 ふふっ。」


「だからぁ、赤い糸だっていう割には何も言われないしぃ、


付き合ってるのかもわかんないのよぉ。 そこなのよぉー。」


社長の考えがさっぱり分かんないのって頭を抱えるユキちゃんに驚いた。


恋愛の達人と思われるユキちゃんに、分からない事があるなんて...。


だったら、私に分からない事だらけなのは当たり前なのかもしれない。


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