赤い糸のその先は…。
厄介な男と親衛隊。

楽しかった女子会のおかげで、


久しぶりに晴れ晴れとした気持ちで仕事に取り掛かれると思った。


そう思って気分よくデスクに向かっていたら、


この前のナンパ男が私に近づいてきた。


営業課の一条直樹だ。


ユキちゃん情報によると、去年の中途採用で入社してきたらしい。


その男が週明けから、用事もないのに寄ってきては、


『今度、デートしようよ。』とか『映画でも見に行かない?』とか、


やたらと誘いをかけてくる。


今日もまたやって来た。


「ゆずちゃん、奢ってあげるからさぁ、ご飯食べに行こうよ。」


「結構です。」




私は、お子ちゃまじゃないから、そんな誘いには乗りませんよ。
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